自動化投資の成否は「要件定義」で決まる——フロントローディングという考え方
「導入したロボットが、思ったほど稼働していない」「PoC(実証実験)は成功したのに、本番導入で止まった」——自動化に取り組む現場から、こうした声を数多く聞いてきました。原因を遡ると、機器の性能でも、施工の品質でもなく、プロジェクトの最上流である要件定義にたどり着くことがほとんどです。
手戻りのコストは、下流ほど大きくなる
要件定義の曖昧さは、設計・製作・据付と工程が進むほど大きなコストになって返ってきます。仕様変更が要件定義の段階なら打ち合わせ1回で済んだものが、据付後には機械の改造・ライン停止・再立ち上げを伴う大工事になる。これは建設や車両開発の世界では古くから知られた原則で、だからこそ先進的なものづくりの現場では、プロジェクトの初期段階に人と時間を集中的に投資する「フロントローディング」が徹底されています。
要件定義で決めるべき3つのこと
自動化プロジェクトの要件定義で本当に決めるべきことは、機器の仕様ではありません。第一に目的とKPI。省人化なのか、品質の安定なのか、リードタイムなのか——目的が曖昧なままでは、完成した設備の評価すらできません。第二に対象工程の選定。効果が出やすく、リスクが管理できる工程から着手する順序設計です。第三に編成。どのメーカーの技術と、どのSIerの得意領域を、どう組み合わせるか。この3つが固まれば、プロジェクトの成否はかなりの部分まで決まっています。
国の標準にも織り込まれた考え方
こうした導入プロセスの標準化は、経済産業省が公表したロボットシステム導入の標準プロセス(RIPS)にも織り込まれています。FA.Regaloは、その検討にアドバイザーとして参画した経験を、自社の「フロントローディング設計思想」として体系化し、お客様のプロジェクトに適用しています。
要件定義とグランドデザインは、指揮者としての私たちが最も価値を発揮する工程です。「何から始めればいいか分からない」という段階こそ、最もご相談いただきたいタイミングです。
自動化のご相談は、構想段階からお気軽に。
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